施設・設備

実験設備

回流式大型低速風洞

回流式大型低速風洞
最大風速 35m/s
測定部径 1.75m

 回流式大型低速風洞(写真)は,乱れの少ない気流を作るための装置で,その気流中に航空機模型などを設置することにより機体まわりの流れの様子を調べることができます.この装置は,学生実験や空気力学に関する研究,企業からの受託研究・共同研究に使用されています.

遷・超音速風洞

遷・超音速風洞
マッハ数 0.5~1.4
測定部径 150mm×100mm
作動時間 40s

 遷・超音速風洞装置は,音速に近い遷音速の空気流や音速を超えた超音速の空気の流れを生み出せるため,高速飛翔体周りの流れの様子や,エンジン内で高速で回転する翼列周りの流れなどを調べることができます.写真は音速の0.5倍から1.4倍までの速さ(マッハ数0.5~1.4)の流れを実現する風洞装置です.

マイクロガスタービン

マイクロガスタービン
定格出力 23.5kW(基準状態15℃)
定格回転速度 96000RPM

 ガスタービンはジェットエンジンと同じ動作原理で動くエンジンです.学生実験では写真のマイクロガスタービンを運転し,講義で学習するガスタービンやジェットエンジンの知識に基づきエンジンの熱効率,圧縮機やタービンの断熱効率を調べます.

小型ロケットエンジン

小型ロケットエンジン
推力 100N
運転時間 30秒

 写真の小型ロケットエンジンは水素と酸素,またはメタンと酸素で作動するロケットエンジンです.教育と研究の両面で安全に使用出来るように設計されています.講義で学習するロケットエンジンを間近に見ることが出来ます.運転は計測室から遠隔操作によって安全に行うことが可能です.

スペースチャンバー

スペースチャンバー
直径 1.6m
長さ 3m
真空度 10-6torr

 大気が存在しない宇宙空間での移動には特別な推進装置が必要となります.写真は,高真空の宇宙環境を再現するスペースチャンバー装置です.この装置を利用して,宇宙空間での移動を効率的に行うための推進システムの開発研究を行っています.

疲労試験機

疲労試験機
最大荷重 ±10tonf
最大ストローク ±25mm

 材料は大きな荷重を繰り返し受けると破壊しやすくなります.例えば,航空機の主翼は離着陸のたびに機体重量分の荷重の負荷/除荷が繰り返される厳しい環境にさらされています.このような環境における材料の耐久性,信頼性を保障するために写真のような疲労試験装置を用いて繰り返し荷重による強度試験が行われます.

引張・圧縮試験機

引張・圧縮試験機
負荷容量 50kN
試験速度 0.0005-1000mm/min

 航空機,ロケット,スペースシャトルや衛星の主構造に使用される航空宇宙材料は軽量でありながらも,高強度高剛性を有することを要求されます.左の写真のような引張・圧縮試験機は,材料に対し引張あるいは圧縮荷重を負荷することにより,材料の有する強度特性を評価するために用いられます.

試料水平型X線回折装置

試料水平型X線回折装置
出力 3kW

 材料の微小構造は材料の機械的・物理的特性に影響を与える重要な因子のひとつです.材料の評価や信頼性の保証の観点から,材料中の微小構造を知ることはとても重要です.この装置では試料に対しX線を入射し,その回折パターンを読み取ることにより,微小構造の同定や物質の定性分析を行うことができます.

硬さ試験機

硬さ試験機
試験力 10-2000gf

 材料の表面に一定の試験力でダイヤモンド製の圧子を押し込むことにより,そのくぼみの大きさから材料の硬さを測定する装置です.ジュラルミン等のアルミニウム合金は熱処理条件により強度が変化するため,硬さ試験機による評価が重要です.